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鍼の効く坐骨神経痛と、鍼の効かない坐骨神経痛⑨
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こんにちは、「おかだ鍼灸整骨院」です。

鍼の効く坐骨神経痛と、鍼の効かない坐骨神経痛⑧の続きです。p358

坐骨神経痛の鍼治療

次は治療です。

大腰筋と梨状筋の痙攣による坐骨神経痛に対する治療方法ですが、まず3寸の5番7本、2.5寸の4番1本を使います。大腰筋への刺入では、3寸鍼をS1L5、L5L4、L4L3,L3L2の兪穴へ刺入しますが、L3L2は腎臓に近いので2.5寸鍼を使います。下(L5L4)は背骨から横へ水平に5㎝ぐらい離し、上(L3L2)は2㎝ぐらい離します。

S1L5間は、腸骨がせり上がり間隔がなくなっている場合があるので、無理に入れなくても結構です。このようにL5L4からL3L2まで、二等辺三角形のように入れます。L5L4と同じようにL3L2にも刺入していると、腎臓に当たってしまう可能性が大きくなるからです。そのため細い上部の大腰筋には短くて細い2.5寸の4番を使い、腎臓が横隔膜で上下しても、細い鍼が腎臓に刺さったまま上下に移動するので切れる恐れもなくなり、腎臓には小さな穴が開くだけで、すぐに塞がってしまいます。その正確な位置ですが、ほぼ腎兪、気海兪、大腸兪、関元兪の高さに相当します。

ただ腰椎の外方1.5寸では、椎体に当たって止まってしまい大腰筋へは到達できないので、腰の下部では少なくとも4㎝ぐらい背骨の中央から離さねばなりません。鍼灸大成では、棘突起の下から外方1.5寸とありますが、その位置なら確かに0.3寸くらいは刺入できるでしょうが、3寸の刺入は前に述べたとおり無理です。3寸刺入出来る位置は、棘突起間としか言いようがありません。それは、健康体ならば腰椎感がかなり開いているので1㎝ぐらいの範囲で入るのですが、大腰筋が痙攣して縮んだ状態では、大腰筋も下へと引っ張られるので腰椎感も狭くなり、間隔が1mmぐらいしか開いていないことがあります。

そのうえ腰椎の形状にも個人差があるため、棘突起の下で刺入出来る人もあれば、中央で刺入出来る人もあり、上部の横で刺入出来る人もあるといった具合で、そう簡単には特定できないのです。私などは棘突起の上から狙うことが多いのですが、それで椎体に当たったりしますと、2~3mm間隔で上下に何本か打ち、4本排刺した中の1本だけがようやく3寸刺入できるなどということもあります。もっとも2本入れば、その間隔を参考にして、残りや反対側は割と楽に刺入できますが。亀の甲羅のように隙間がない場合は、あきらめて更に外側へ刺入することもあります。当然にして治療すれば筋肉が緩むので、前回の鍼痕からは刺入できなくなったりします。大腰筋を緩めば腰椎の間隔も開くので、当然のことです。その証拠に、腸骨稜と第11肋骨尖端までの間隔が拡がっています。

健康人の私などは腸骨稜と第11肋骨尖端の脇腹に、揃えた指四本、人差し指から小指までがスッポリ入るのですが、大腰筋が痙攣した人は入っても2本、ひどい人はくっついてしまって1本の指すら入らないことがあります。このようにして腰椎の傍らへ縦に4本ずつ刺入します。次にはL5L4、L4L3に刺入した鍼の2㎝外側にも1本ずつ刺入しますが、これは少し内向きに刺入します。これらの鍼は腰に刺入しているといっても足の治療をしているので、足に怠い締めつけるような鍼感が発生しなければなりません。次には梨状筋へ刺入します。腸骨稜と坐骨結節を結ぶ中点あたりに3寸鍼を直刺します。やはり足を締め付けられる感覚があればよいです。必要があればフクラハギあたりにも3寸鍼を刺入します。

これが基本的な坐骨神経痛治療ですが、梨状筋周辺に2~3本刺入しても構いません。

投稿日: 2016年11月07日 (月)