

こんにちは、「おかだ鍼灸整骨院」です。
東洋医学に基づく産後鍼灸ケア①の続きです。
特に出産に伴う出血や体力の低下は、気血の流れ(血流)に乱れを起こし、一時的に大きな「冷え」を生じます。
そして、自己治癒力(回復力)が低下し、子宮復古不全を招いたり、悪露がいつまでも続いたり、菌への抵抗、力が落ち膀胱炎や乳腺炎、産褥熱が出たりするのです。また、「冷え」は精神面にも影響が及び、産後うつを招くこともあります。
鍼灸治療は、長い歴史の中で病気の成り立ちを東洋医学的に解明し、自己治癒力によって病から回復できることを明らかにしてきました。そして、その考え方と治療法は脈々と現代にまで受け継がれてきています。
鍼灸治療とは、「人が本来持っている自己治癒力がきちんと働くように導くこと」です。
産後、辛い症状が起きるほど低下してしまった治癒力は、自分の力だけでは回復が難しい場合があります。
鍼灸治療はこの治癒力がきちんと働くように手助けをします。
はりとお灸で「冷え」をとり、気血のめぐりを整え、自己治癒力がきちんと働くように促します。そして、「妊娠前の元の身体に戻る」という本来の回復力を高めます。
また、鍼灸治療は精神安定作用もあると言われ、マタニティーブルーや産後うつにとても効果的です。
近年の研究では、鍼灸治療によりリラックス作用のある、エンドルフィンやエンケファリンなどのホルモンが分泌されることが明らかになり、注目されています。さらに、抗ストレスホルモンであるオキシトシンを放出されることも最近わかってきました。
これらの働きにより、爽快感が感じられ、気持ちが前向きになり、うつや不安の解消に繋がると言われています。
心と体が元気になる鍼灸治療は、産後ケアにとても適した治療法です。
また、良い産後の肥立ちを迎えるためには、出産前にこれまでにたまった「冷え」を解消しておくととても効果的です。
どんな症状でも自己治癒力によって自然治癒する人は必ずいらっしゃいます。人の治癒力は今も昔も変わらないのです。